彩鳳舞丹霄☆前川 多仁の鬼魔愚零録☆

染織工芸を出自とした美術家、前川多仁の公式Blogです。

国という制度が崩壊するということ☆

昨日、このblogの下書きをしてて、今日もっかい見直してからUPしようと思ってたら、まさに今日、安倍首相が国民一人当たりに10万円の支給を発表した。。。

 

完全にリアルタイムネタになってしまった…。。。

 

この10万円の支援、果たして、正しいのか悪いのか、、、僕にはまだまだ分からないけど、、、なんだか、入道雲みたいな漠然とした不安が僕の背後からムクムクと湧き上がってくる感覚がしてならない…。。。

 

 

 

そして、ちょっと重いテーマだけど…昨日、記してたのはこんな事でした。。。

 

最近、いろんなメディアなんかをみてて、ちょっと思う事を…。。。

 

僕は、とある国際的に作品を出品するため、13年前くらいになるのかな?ラトビア共和国の首都リーガ市を訪れました。

 

ラトビア共和国は1990年にソビエト連邦から独立し、そしてEUNATOに加盟。。。

 

 

僕が訪れた時は、資本主義の勢いに、また若い世代の新しい文化や活気にも満ち溢れていました。

 

展覧会の会場も、国会議事堂の背中合せにある国際展示場という、見るからに立派な建物で開催され、文化庁長官の挨拶から始まり(展覧会の図録の最初に文化庁長官の挨拶が掲載されているという…)これまた、文化に対する財政の使い方も、まるで、バブリーな感じでした。

 

まあ、その良し悪しはさて置き…、そんな活気に満ちた国の首都のど真ん中で、僕は数日間、滞在する事になったのです。。。 

 

やはり、知らない場所はとても楽しい(なんせ、白夜にちかい夜を始めて体験して、変な感覚におちいったり…)…毎日、国際会議やら、トークイベントやら、いろんな催し物の合間をぬって街をプラプラ、いつものように迷子にもなりながら、街ブラ探検していました。。。

 

それで、しばらくして妙な空気感に気付いたんです。。。

 

なんだろ、、、この国、、、この街、、、ある世代を境にして、なんかドンっと重い黒いオーラみたいなのが渦巻いてるんです…。。。

 

日が経つ毎に、なんとなくわかってきました…。。。

 

この街には、高齢者のホームレスがとても多いのです。。。

 

ホームレスでなくても、見るからに貧困な高齢者をとてもよく見かけるのです…。。。

 

高齢者に物乞いもよくされます。。。

 

若い世代や中年の世代の生き生きした経済活動の陰でひっそりと、彼ら彼女らは、なにかが奪われたのです…。。。

 

あくまで僕の憶測ですが…ソビエト連邦から独立…国と言う制度が急変し、ある意味、彼ら彼女らの保証された未来の国は崩壊したのです…。。。(独立したのが良いか悪いかは別の話…)

 

国という制度がある日、突然崩壊すると、自分の物だった物が自分の物でなくなったり、保証されていたものが、まったく保証されなくなったり…。。。

 

戦争という国を破壊する行為でも、こういう事がおきるのでしょう。。。

 

華やかな展覧会場と、街のこうした陰のギャップに、なんだか僕は、国という制度の、偉大さ、大切さ、恐ろしさ、怖さ、軟弱さ…様々な複雑な感情を抱いたのを、今もはっきり覚えています。

 

もう、あれからずいぶん年月も経っているので、何かしらの対策もされたかもしれません。

 

 

 

っと、それで、僕が結局、何が言いたかと…。。。

 

新型コロナウイルスに対する日本の対策や支援は、僕も決して他国と比べて十分だと思っていません。。。

 

しかし、どうなんでしょう…。。。

 

他国のように、1世帯、何百万円、何十万円、、、ドンドンと無条件に支援して、国という制度は崩壊しないのでしょうか。。。

 

僕は、経済学者ではないから、この辺りまったく詳しくは無いですが、このハンパない金額の支援はいったい誰かどう負担し、背負っていくのでしょう。。。

 

人口の僅か数%の超富裕層の方々が国という制度を無条件に救ってくれるのでしょうか。。。

 

 

 

そうは言いつつも、僕もこの状況下、ほんとうに他国並みの大胆でスピーディーな政策の必要性を感じています。

 

僕自身も軒並みに中止になっていく、展覧会やイベントに、もはやお手上げ状態。。。

新型コロナウイルスに感染せずとも、生きてきくことへの危機感を感じています…。。。

 

でも、その一方で、莫大な無謀ともいえる大胆な政策は、国も崩壊して、まさに、ハイっ、全員終わっちゃった…ってならへんのかな…。。。

 

大胆な政策のツケが回ってこない事は無理としても、国というシステムが崩壊しない慎重さも必要なのかな…っと感じてもいます。。。

(難しいのが、それにスピード感が伴わないと意味をなさないというところがなんですが…)

 

もしくは僕らは、むしろ、全員終了を覚悟して一回、崩壊した方が良いのかもしれない…。。。怖いけど。。。

 

なんだか、悲観的な文章になってごめんなさい…。

 

僕自身、まだはっきり、何が正しいのか、答えは全く見えていない状態です。

 

しかし、一方的に、偏った考え方が、もしかしたら、更に恐ろしい危険を生む可能性を孕んでいるという事も知って欲しかったので、ここに記しました。。。

 

っという事で。。。

 

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作品『魔』(S3号)

 

悪魔には『魔』をもって制すっ!!!

みんな、生きて会おうぜっ!!!